◆列島縦断ニュースハイライト◆
【沖縄発】
■「サンゴの源」石垣島と西表島に広がる珊瑚礁群に赤信号。
環境省自然環境局および石垣市の同省国際サンゴ礁研究モニタリングセンターの調査で、石垣島と西表島の間に広がる石西(せきせい)礁湖の珊瑚礁群が1980年に約33平方キロメートルあったものが、約8平方キロメートルになっていることが分かった。
石垣島と西表島の間の東西20キロ、南北15キロの日本を代表する珊瑚礁群の石西礁湖は、400種を超える造礁サンゴが分布し、「サンゴの源」ともいわれ、沖縄本島まで珊瑚の幼生を供給しているが、竹富島南や黒島、新城島周辺で壊滅状態になり、サンゴの源が消えつつあることが浮き彫りとなった。
その主な要因は、80年ごろから異常発生したオニヒトデの食害、98年の海水温の上昇による白化現象、01年にの石垣市白保付近で発生した赤土流入などで、珊瑚が死滅したものとみられる。
同省では「竹富町の東西には大規模な群落が復活しつつあり、回復の傾向がうかがわれる」として、調査を基に、「2005年3月にも自然再生法に基づく石西礁湖の自然再生推進計画を策定する」としている。
◆列島縦断ニュースハイライト◆
【沖縄発】
■頑張る沖縄の高校生、「バイトで家計助ける」3割。
経済状況が厳しさを増しているなか、沖縄県内のアルバイトをしている高校生のうち、約3割が「家計を助けるため」と回答、アルバイトを認めている保護者のうち約4割が「授業料や家計の助けとなる」と回答していることが、沖縄県教育委員会が実施したアンケート調査の結果で分かった。
調査は2003年秋に全日制高校の生徒と保護者を対象に実施し、生徒1万7308人、保護者8226人から回答を得た。
1カ月の収入では「4万円以上6万円未満」が34%で、「2万円以上4万円未満」が31%、「8万円以上」が5%だった。
「家計を助けるため」よりも多いのが「自分のこづかい」で49%だが、親にこづかいを依存することができない厳しい現実をのぞかせた。
アルバイト先は「レストランなど」と「ホテル関係(結婚式場)」で過半数を占め、「居酒屋、スナック、ディスコ」も8%いた。18歳未満の午後10時以降の深夜就業を禁じた労働基準法があるが、アルバイトが終わる時間は「午後10時ごろまで」が41%で、「午後10時以降」と回答した者が15%に上り、労基法で拘束されるより家計を助けるほうが先決という実情が浮き彫りになっている。
長引く不況で沖縄県立高校の授業料免除・減免者は増加傾向にあり、2002年度は4000人強が利用しているという。授業料減免の対象は、「著しく生活困難な者の子弟」「失業、営業不振その他の理由により著しく生活困難となった者の子弟」など。