■其の五十一／不景気なニッポンに見切り？不法滞在外国人の出国ラッシュが続く。
日本に不法滞在している外国人たちが今、入国管理局に駆け込み出頭して、自らが進んで退去強制処分を受けて故郷の国に続々と帰国している、という。
黄金の国ジパングが今や黄昏（たそがれ）の国ニッポンになり、おまけに２０００年２月には不法在留罪を新設する改正入国管理法が施行されるとあって、「不況で仕事がないのに加えて不法在留罪で罰金刑でもくらったらたまらない」と、さっさと見切りをつけはじめた模様だ。
不法滞在者の出国ラッシュを加速させているのは、「施行後に一斉摘発があり、誰でも理由の如何にかかわらず全員が罰金３０万円を取られる」といったうわさ話の広がりで、施行日が近づくにつれて、入管への外国人の出頭が目立つようになり、最近では毎日のように、受け付け前には３００人を超える人たちが列をなしているという。
入国管理法が改正される度に多くの不法滞在者が入管に殺到してパニックになるという事態が起きるが、今回はそれに「不況」が加わった模様で、「この際、サッサとケリをつけて」という見切り派が出現することで、入管への出頭ラッシュには、さらに拍車がかかっているようだ。
不法入国者や在留期限が切れた超過滞在者は、自ら出頭して申告すれば、自費での出国が認められている。入管の手続きも、有効な旅券と航空券さえあれば、原則１日で完了するとあって、法改正施行まで、この状況は続きそうだ。
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■其の五十／ノック知事、ノックアウト
大阪府の横山ノック知事は１２月２１日、辞意を表明し、府議会議長に辞表を提出した。
辞表には「一身上の理由」と記されていた模様だが、セクハラ知事の汚名を冠してのノック知事バッシングはとどまることなく、そのボディーブローは効き続けていた。
最終的にノック知事をノックアウトした決め手は、強制わいせつ容疑での捜索というストレートパンチだったようで、これにはたまらずに、知事は大阪府吹田市の国立循環器病センターに入院というダメージまで受けた。
今後、臨時議会で知事の辞職が同意されると５０日以内に選挙が行なわれる。新年度予算を審議する２月定例府議会が２月２２日に招集されることから、いまのところ、１月２０日告示、２月６日投票の方向で調整が進んでいるが、「もうタレント議員はアカンでえ、でもマトモナ奴、おらへんのとちゃうかあ」との声が出ている、とか。
ノック知事は漫画トリオの漫才から１９６８年に政界に転身し、参議院全国区で初当選、タレント議員の草分け的存在だった。「新幹線の食堂で出るエビフライは小さすぎると思うが、その点のは如何か」なぞ、国会質問ではピンボケノックとして失笑をかうものの、庶民の立場を押し出して人気を得た。
１９９５年、大阪府知事の後援会幹部によるヤミ献金事件で与党勢力による「府民不在の候補者選び」を批判して知事選に出馬、約１６２万票で初当選した。１９９９年４月の府知事選では最多の約２３５万票で再選を果たしたが、その選挙期間中にアルバイト女性運動員に「わいせつな行為をされた」と訴えられ、批判が集中、辞任に追い込まれた。
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■其の四十九／仁義なき戦い、遂に大学サバイバルで教員引き抜き合戦？
コンピューター科学の専門大学・福島県立会津大学が、教員引き抜きに遭遇して憮然としている。
狙ったのは法政大学で、新しく開設する「情報科学部」の教員として、一度に会津大の教員８人を引き抜いた。会津大から法政大へ移るのは、教授２人、助教授３人、講師３人で、うち６人は元ロシア科学アカデミーの研究員などの経歴を持つ外国人教員。
会津大は、１９９３年に全国初のコンピュータ理工学部だけの単科大学として開校、教員スタッフは約１００人で、最先端の情報教育を看板に全国から学生を集め、この不況下でも卒業生の就職率が毎年、ほぼ１００％を達成していることでも注目を集めている。
一方、１８８０年設立の旧称・東京法学社の法政大は、１８歳人口の減少など、時代の変化をもろに受けて、人気もいまいち。今年度、４０年ぶりに国際文化、人間環境の２学部を新設したが芳ばしくなく、時代に即してもうひとつ学部の新設を決め、人気の「情報科学部」でサバイバル体制を固める戦略に出た。
教員の大量引き抜きについて、会津大側は、外国人教員の入れ替わりは国際大学の宿命との余裕ある（？）認識を示しているが、本音では、「一度に８人も引き抜くとは、何と良識がないことか」と怒っている模様。
今後、小子化の影響で加速する大学の経営難。生き残りをかけて、仁義なき戦いはこれからだと思われていたが、もう既に本番を迎え、その幕は切って落とされたようだ。
一方、大学生。
彼ら彼女らは、世間から「学力が低下して情けない」と呆れられ、「しゃんとせんかい！」と馬鹿呼ばわりされているが、「ちょっと待った」と、異論を唱える学生も出始めた。彼ら彼女らの言いぶんは、「旧態依然とした大学の授業こそが問題で、現在の講義のつまらなさは天下一品」ということで、学生が授業を採点する「授業評価」制度の拡大を求める署名活動も開始した。
しかし、過去から現在に至るまで、大学の講義は「つまらない」のが常識。退屈な中から何を自らが見い出すのかも大学での課題だ。これに対して学生らは、「時代のニーズに合わせようとか、何を教えたいという熱意が
見えない」と講義する側の現状を批判するが、何を自らが学び、時代をどう見るのか、その熱意が見えない学生が、大半を占めているというのも現実。
教える側と教わる側、双方、どっちもどっちの状態が、現在の大学にはポッカリと存在しているのも事実のようだ。・・・が、講義する側のマンネリズムは、講義される側にとっては、あくびが出るほど退屈なのは確か。
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■其の四十八／１９９９年の世相を象徴する漢字は？
１９９９年の世相を象徴する漢字は「末」（まつ・すえ）。
日本漢字能力検定協会（京都市）が全国公募した「今年の漢字」の発表が１２月１１日、清水寺であった。
恒例になった「今年の漢字」の公募には、全国から約２万票の応募があった。そのうち約１０００票と最も多かったのが「末」で、世紀末の実感および「世も末」の事件や事故、不祥事などの多発で、「うんざり」気分が反映されるものとなった。「末」に続いて多かったのは「乱」「崩」「核」で、いずれもさえない世相を象徴した。
ちなみに、清水寺貫主が２０００年に託す漢字として選んだのは「観」。清水寺の本尊が「観音さま」だからということでもあるまいが、貫主いわく、「『観』には、心でものをみる、という意味がある」とかで、「新しい年は、明るい、心の時代になりますように」との願いが込められた。
しかし、「観」として見ると、例えば、日本銀行が１２月１３日に発表した短観（「企業短期経済観測調査」）では、企業の景況感を示す業況判断指数（ＤＩ＝業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた指数で、「悪い」と答えた企業が多いほどマイナスになる）は、大企業の製造業でマイナス１７、中小企業の製造業でマイナス３２と、依然として低調さを示すなど、新しい年も「経済」という観点では、「明るさ」にはほど遠い現実があることを物語っているようだ。
日銀では「前回調査（９月短観）に比べ５ポイント改善した。ＤＩは、大企業、中小企業の製造業、非製造業の４分類すべてで４期連続の改善となり、景況感の回復が鮮明になった」と、新聞報道させるなど、雰囲気づくりに躍起だが、１９９９年度の設備投資計画を見ると、大企業の製造業で前年度比１０・９％減で、１２月調査としては１９９３年（１４・９％減）以来の低水準。また、非製造業も同１０・８％減で、設備投資に対する姿勢は過去最大の「しぼみ具合」となるなど、現実の厳しさを裏付けた。
さらに、雇用人員判断ＤＩ（「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を差し引いた指数で、「過剰」と答えた企業が多いほどプラスになる）は、大企業の製造業がプラス３６、非製造業がプラス２２で、高い過剰感が続いている。
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■其の四十七／拘留中でも歳費＆期末手当をガッポリのインチキ国会議員。
オレンジ共済組合事件で「詐欺罪」に問われて「拘留中」のインチキ参議院議員・友部達夫被告にも、ボーナス時期の１２月１０日、期末手当３７９万円が支払われたことが分かった。
参議院では彼に対して「議員辞職」を１９９７年４月に勧告したが、同議員は、現在も辞職を拒否し続けており、「貰うものは貰う」と、いかにもあつかましい詐欺師らしい態度を取り続けている。
拘留中で議員活動を行なっていないにもかかわらず、今年も期末手当のみならず歳費が支払われる模様で、その総額は２４５８万円にのぼる。
周知の通り、歳費や期末手当は、議員としての活動に対する報酬で、「塀のなかの懲りない詐欺師」に支払われることについては、「国費の不正受給にあたる」として、返還を求める声が出始めているが、インチキ議員は「貰った者勝ちさ」と、ふてぶてしさを増幅させているとか。
オレンジ共済組合事件
オレンジ共済組合の実質的な主宰者だった参院議員の友部達夫と、妻の同組合元理事長・みき子、二男の元専務理事・百男らが、１９９４年６月から９６年１１月にかけ、「銀行や郵便局より有利な利息で、元本は保証する」などと偽り、「オレンジスーパー定期」などの名目で金を集め、顧客３５人から約６億６５５０万円をだまし取った。
現在、詐欺罪に問われた裁判では、友部達夫被告に対し、検察側は、「国会議員への信頼を悪用した巨額詐欺事件で、社会に与えた影響は深刻で重大だ」などと述べ、友部被告に懲役１０年、みき子被告に同１０年をそれぞれ求刑している。
両被告は全面無罪を主張しているが、論告で弁護側が２０００年１月２４日に最終弁論を行ない、結審する。
検察側は１２月１６日の論告で、起訴されなかった分も含めると、被害者の総数は２０００人を超え、被害総額は約５９億９０００万円に上るとしたうえで、「選挙活動で『中高年の生活の充実』などの崇高なスローガンを掲げながら、その内実は国会議員への信頼を利用して自己の負債の返済資金や遊興費などを集めようとした」と指摘、大馬鹿者の烙印を押した。
オレンジ共済事件では被告ら計５人が起訴された。このうち元理事・石崎松之介、元常務理事・益川昇の両被告の公判はすでに結審し、２０００年２月１７日に判決が言い渡される。
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■其の四十六／Ｙ２Ｋ問題で諸々ゴッタのどさくさあれこれ。
年の暮れになって、目前に迫ったコンピューターの西暦２０００年問題で、思わぬ越年グッズなどが売れ行き好調など、さまざまな現象が発生しているが、鉄道の年越し運行をめぐっても、運転を一時停止するか、通常運行するかで、東・西の鉄道会社の対応が真っ二つに分かれ、この結論は如何に？と聞いたこともない話がまことしやかに流れたり、巷では、これを「賭け」に用いて動向を楽しむ傾向も見受けられ始めた、とか？
今のところ「停止派」はＪＲ東日本や関東地方の主要私鉄８社など２０事業者で、「運行派」はＪＲ西日本や関西の主要私鉄６社など１６事業者だとか？
コレが本当の話なら、あなたなら、どっちに賭ける？
また、海を渡ったアメリカはニューヨーク。ここでは、年末から年明けにかけてコンピューターの２０００年問題に絡んだ詐欺事件の増加が予想されるとして、ニューヨーク市警察は、具体的な手口を紹介しながら犯罪被害に遭わないよう市民や外国人旅行者などに注意を呼び掛け始めた。
主な手口としては「２０００年問題の解決までお金を預かってあげる」などと金をだまし取るケースや、銀行員を装ってＡＴＭ（現金自動預払機）のそばに立ち「実際に操作ができるかどうか確認テストします」と暗証番号を聞き出し、現金を引き出して逃げるケースなどが考えられるとか。
ニューヨーク市警では、特に日本などからの外国人旅行者はＡＴＭの操作方法が母国と異なり、他人に助けを求めがちのため、注意が必要としている。
いずれにしても人騒がせなＹ２Ｋ問題。実際にどうなるかは、西暦００年００時にならないと分からないが、何かが起こることは間違いなさそう？「何かが起こると考える派」「何も起こらないだろうと思う派」。あたなはどっち派。
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■其の四十五／本格的な受験シーズンを前に、意外なグッズが「お守り」として受験生に大人気！
「持っていると、落ちそうで落ちない幸運にあやかれる」と昨年、多くの受験生がお守り代わりにして人気を博した、といわれる（？）Ｊリーグ「アビスパ福岡」のグッズ。
昨年に続き今年も、Ｊ１陥落がささやかれながら、リーグ最終戦で浦和レッズ、ジェフ市原との三つどもえの残留争いをして、負けたのにもかかわらず、得失点差でわずか１点だけ浦和レッズを上回ったために「奇蹟」のＪ１残留劇を演じた。この２年連続の「きわどさ」の中で、しぶとく「落ち」を免れた「アビスパ福岡」は、「落ちそうかな」と実感する「あやうい受験生」たちの「完璧な守護神」となったようで、今年は「学問の神様」として知られる福岡県の太宰府天満宮でも、「アビスパ福岡」グッズが、受験生に向けて売り出される、という。
太宰府天満宮が異例の売り出しに乗り出したのは、残留が決まった試合後にアビスパの菊川監督が「神様が二回とも助けてくれた」と言った決めセリフだったようで、「野球のダイエーといい、福岡の神様はたいしたもんだ」と言わんばかりに、アビスパ側が積極的に要請。天満宮側も快諾して、正月明けにも境内で販売する見込みになった。
ちなみに、最も人気なのは、チームマスコットの「アビー君」だが、すでに「完売」だとか。
浦和レッズのグッズを持っている受験生は「縁起が悪い！」と、せっせと処分を始めた・・・？かどうかは不明。
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■其の四十四／山形県が女性週刊誌「ａｎ・ａｎ（アンアン）」を有害図書に指定？
山形県は１２月４日までに、女性週刊誌「ａｎ・ａｎ（アンアン）」の１１月１９日号を県の有害図書に指定した。
同号では、女優・江角マキコのヌード写真が表紙を飾り、特集は「セックス白書」として、読者の性的な体験談や写真などを掲載。
県青少年女性室が、上半身裸の女性に男性が手で触れている写真や舌をからましている写真などを問題視し、発行後の１１月２４日に県青少年保護審議会に諮問。その結果、「青少年の目に触れない措置が必要」と、有害図書に指定した。
有害図書に指定されると、書店では、「成人向け」と表示するか「成人向けコーナー」に陳列して１８歳以下への販売を禁止する必要がある。しかし、発行形態が週刊のため、１１月１９日号はその時、既に店頭からは姿を消しており、実際の指定効果はなかった、というマヌケぶりだったとか。
県青少年女性室では、「青少年の性的感情を刺激すると判断した」としているが、巷の高校生などは、「ぜ〜んぜん刺激されないね」「県庁職員や県青少年保護審議会って、この程度で刺激を受けるんだ、よっぽど屈折しているか、欲求不満なのかねえ」と冷笑。市民の多くは、「県庁職員は仕事しないで週刊誌ばかり読みふけっているんじゃないのか」と呆れている、と思いがちだが、山形ではどっこい、アイドル本のセミヌード写真集なども「成人向けコーナー」での陳列販売を要請されるなど、県民は「またか」と慣れっこになっている、とか。
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■其の四十三／小子高齢化＆インターネット時代の大学入試は「電子メール」や「ホームページ」で。
受験者と大学側がE-mailで面接するという新しい入試制度を導入した女子大が５人の合格者を決定した、とか。
インターネットのメールのやりとりで合否を決める双方向の方式は「インタラクティブ入試」と名付けられ、愛媛県松山市の私立松山東雲女子大学が７月から募集を開始した。定員２６０人のうちメール面接での募集人員は限定せずに「若干名」とした。この新制度には、愛媛県内のほか全国から１００件近くの問い合わせがあり、１０人が実際に受験、うち５人の合格を決めた。
大学側はメール面接用に教授３人と入試課職員２人の計５人を委員に専任し、受験生からの質問に対する応答メールや受験生への質問メールを作成した。実際のやりとりは往復３回〜６回のメールバトルになり、中には「具体的に何を学ぶのか」から「先生が教えていて誇りに思うことは何か」など先生個人に関する質問もあった。
小子高齢化＆大学乱立で今後は、大学経営も受難の時代を迎えつつあるなか、学生と学校が双方向でじっくり「値踏み」することが可能なこのバーチャル面接。話題や関心を呼ぶ反面、これを耳にした向学心盛んな婆さんは、「ほ〜、昔ながらの文通じゃあダメなのですかの、それでも良ければ老後のカルチャー気分で、おばあが大学生といのもアリですがの」と言い、インターネット好きの爺さんは、「メールじゃなくリアルなチャットだったら、じいもチャレンジしたいものじゃが」と言っている、とか。
また、コンピューターを使いこなせる学生を集めるため、ホームページにアクセスしてインターネットの情報をもとに答案を作る全国初の入試も、大阪府大東市の大阪産業大経済学部で行なわれた。地球温暖化に関するレポート作成など４問が出題され、受験生１４人がパソコンを駆使して問題に取り組んだ、とか。
ブランドイメージが保護者らの人気を集めている「有名大学付属幼稚園のお受験」とかで幼児教育がエスカレートする反面、小子化による入学者の減少には確実に拍車がかかっている。そのうち、古典的かつアナログ的な「文通入試」から現代的かつデジタル的な「チャット入試」と、多様な入試形態から、果ては新しい産業として「老若男女の混在する大学」まで、さまざまな大学経営になりそう・・・なわけない？
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■其の四十二／インフルエンザの流行シーズンを前に、早くも医療現場から予防接種用のワクチン不足の声？
昨冬の２月以降、ワクチン不足が騒がれたが、インフルエンザ流行のシーズンを前に、医療現場から予防接種用ワクチンの不足を訴える声が出始めた。
今冬は２倍以上の３５０万人分が供給される計画で、厚生省では「日本医薬品卸業連合会に業者同士のワクチンの相互融通などを求める通知も出しているので供給不足は考えられない」と困惑しつつも、安定供給に向けて１５万人分以上の追加製造をメーカー側に要請した。
ワクチンは１０月に発売され、今冬の計画量約３５０万人分のうち、約２５０万人分が医療機関に納入されている。約１００万人分が在庫として卸業者などにとどまっているが、供給量は十分で、流通過程での偏在以外に原因は考えられないと厚生省ではみている。
ちなみに１５３万人分が供給された昨冬も２月以降、ワクチン不足が騒がれ、シーズン終了後には５万６０００人分が返品され、一部医療機関に偏在していたことが明らかになっている。
犯罪隠しや不良債権飛ばしは得意だが、融通しあうというのがどうも苦手なのが日本の体質のひとつのようだ。
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■其の四十一／信じる者、やはり救われず？
セミナーという名目の怪しげな催しや取り組みが氾濫している。大枠では、昔から言われている「信じる者は救われる」という部類のものだが、屈折した時代が生じさせた「あだ花」か、オウムに限らず「何じゃらかんじゃら」いろいろとあるもんだ。
最近では、千葉県成田市のホテルで兵庫県川西市の６６歳になる男性の一部ミイラ化した遺体が見つかり、遺体は、司法解剖の結果、死後３週間から４カ月くらいたっており、死因は元々持病の脳内出血だったという事件で、この家族が「病気を治すセミナー」に参加し、セミナー代として計８００万円を、遺体の男性とその家族がその団体に支払い、今回もその代表から「治療を受けていた」という話などが、その典型的な例だろう。
しかもこの家族、「脳内出血だろうが死んではいなかった、死んだのは司法解剖したからだ」「遺体受け取りは拒否」「いや受け取る」という始末。さらに、死後変化に関しても「生命反応だ」、腐乱を「排便だ」と主張し、その信じる心はご立派だ。ここまで思われれば主催者もしめたもの。「信じる者は救われる」の基本が浸透している証でもある。しかし、死因とは直接関係なくてもこれらの行為と結果は正式には「保護責任者遺棄致死罪」。不問に伏されていいわけがない。
この団体は、『ライフスペース』と称し、「自己啓発セミナー」などを実施。設立時の１９７７年頃は、地道に活動していたというが、『ＳＰＧＦ（シャクティパットグル・ファウンデーション』と称する頃から、高額の費用を徴収するセミナーに変っていったという。そして、代表者は「サイババとは６０００年前に知り合った」とか言いはじめ、今では「グル」と称している。やることも変化していき、合宿や風呂のギョウなど、何だかどこやらの団体同様の雰囲気もある。団体の指導者はメンバー１５０人前後と共に「治療」や「自己啓発」などと称して、高額の費用を徴収するセミナーで蓄財しているという。
高額だろうが、有難かろうが、安かろうが、有難くなかろうが、地道だろうが、派手だろうが、どんなセミナーに参加しようが基本的には勝手。しかし、こうした問題があるたびに見えてくるのは、参加者の主体性の無さ。つまりは「依頼心のカタマリ」とでも言えばいいのだろうか。自分のアタマやココロやカラダやタマシイや想念の部分で感じ、また身を委ね、宇宙の摂理と共に行動し、生きているようでいて、実はそうではなく、そのつもりになっているヤカラばかり。やはり、だます側もだまされる側も、阿呆さ加減で見ればどっちもどっち、という状態になっている。
「世紀末だから」おこるのではなく、むしろ世紀末を過ぎた２０００年以降、ますますこんな部類が増殖していきそうだ。カルトな世界のみならず信じる者は救われず、懐疑心ではなく猜疑心こそ救世主？なのかも知れない。
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■其の四十／過去１０００年で最高の音楽家は？ の投票でビートルズがモーツァルトやベートーベンを抜いてトップ。
イギリスのレコード小売業界大手のＨＭＶとイギリスの民放などが実施した音楽ファン約６０万人による１０００年紀（ミレニアム）を記念した人気投票で、「過去１０００年間で最高の音楽家」に、ビートルズが選ばれた。
「最も影響を与えた音楽家」「最高のソングライター」の両部門でトップに選ばれたのは、ビートルズのメンバー、ジョン・レノンで、「最高のアルバム」もビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」が選ばれ、ビートルズの偉大さを改めて見せつける結果になった。
ベストソングはクイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」にトップの座を譲ったが、２位にジョン・レノンの「イマジン」が選ばれた。
バンド部門２位はクイーン、次いでローリング・ストーンズ。このほか女性歌手部門はマドンナ、アレサ・フランクリン、セリーヌ・ディオンの順で、男性歌手部門はエルビス・プレスリー、ロビー・ウィリアムズ、マイケル・ジャクソンの順、ジャズミュージシャン部門ではルイ・アームストロング、マイルス・デイビス、エラ・フィッツジェラルドの順に人気を集めた。クラシック部門では、作曲家がモーツァルト、ベートーベン、バッハ、作品はビバルディの「四季」、ホルスト「惑星」、ベートーベン「第九」の順だった、とか。
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■其の三十九／２０世紀の日本人の食生活を代表すると思われる食品は？
日本能率協会の「総合研究所」が、首都圏、東海圏、近畿圏の高校生から６９歳までの男女約１５００人に「２０世紀の日本人の食生活を代表すると思われる食品を３つ」と問うたところ、「インスタントラーメン」と答えた人が７８・９％にのぼったとか。
次いで多かったのはハンバーガーの３３・６％、レトルトカレーの２７・９％。インスタントラーメンはぶっちぎりのトップだった。
ちなみに、年代別みるとインスタントラーメンと答えた人が最も多かったのは４０歳代で８７・８％。インスタントラーメンと共に歩んできた「食生活の姿」を象徴した。１０代の多くが「コンビニ弁当」を挙げ、これもコンビニ弁当と共に歩む彼ら彼女らの食生活の姿を象徴したが、年齢全体では６・２％に過ぎず、６番目だった。
あなたは何を２０世紀の代表としてイメージしますか？ やっぱ「インスタントラーメン？」
ならば、銘柄は何派？「サッポロ一番派？」「チャルメラ派？」「出前一丁派？」「カップヌードル派？」。えっ！、「中華三昧派？」。
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■其の三十八／チャールズ皇太子、江沢民国家主席に「あかんべー」。
チャールズ皇太子が、イギリスを公式訪問した江沢民国家主席主催のロンドン中国大使館での晩さん会をボイコットして話題になっている。
皇太子のスポークスマンは「個人的な先約があったから」と説明したが、ダライ・ラマと親しい皇太子の行動は、公には中国を批判できない立場にある皇太子のささやかな抗議の意思表明として注目されている。
歓迎行事では、チャールズ皇太子が前面に出ることも多く、こうした晩さん会にはほぼ欠かさず出席してきた。しかし１０月２１日、大使館で開かれた中国側の返礼晩さん会には、エリザベス女王、アンドルー王子ら主要な王族が出席したものの、チャールズ皇太子は欠席し、セントジェームズ宮殿で友人と夕食をとっていたという。その時の夕食メニューがチベット料理だったか否かは不明？
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■其の三十七／オブチ自慢人事、１５日後にコケた。
小渕首相が「今回は自らのリーダーシップで決めた」と自慢げにアピールしてきた自自公連合新内閣の「目玉」であるはずの政務次官人事が、発令からわずか１５日後にコケた。
それは、自由党の西村真悟議員を「防衛政務次官」に決めた途端に彼が、週刊誌上で「日本も核武装したほうがええかもわからんということも国会で検討せなアカンな」などと発言したことが与野党の猛反発を生み、焦った首相は、自らが国民に陳謝すると共に西村氏の更迭によって事態の収拾を図った、というもの。
西村真悟防衛政務次官の『週刊プレイボーイ』誌上での主な発言。
●政治家としてのライフワークは、国軍の創設ですわ。
●全世界へ展開して大東亜共栄圏、八紘一宇（はっこういちう）を地球に広げるや。ボクは民族主義者やけど、民族主義者でなかったら政治家の資格はないと思ってるからな。
●攻撃的でない兵器ってなんだ？ 水鉄砲かっちゅうねん。
●核を持たないところがいちばん危険なんだ。日本がいちばん危ない。日本も核武装したほうがええかもわからんということも国会で検討せなアカンな。周辺諸国が日本の大都市に中距離弾道ミサイルの照準を合わせておるのであれば、我々はいかにすべきなのかということを国会で論議する時期に日本もきているんです。
●核とは「抑止力」なんですよ。強姦（ごうかん）してもなんにも罰せられんのやったら、オレらみんな強姦魔になってるやん。けど、罰の抑止力があるからそうならない。
●国防とは、大和撫子（やまとなでしこ）が他国の男に強姦されることを防ぐこと。
●集団的自衛権とは、強姦されてる女を男が助けること。
いや〜あ、なかなか、・・・、う〜ん。・・・、なんだか今では懐かしい「タカ派」の発言で、秋にピッタリの郷愁を感じ、「まだ、こんな人が政府機関に存在してたんだぁ、マイッタね・・・」と思ってしまうのが間違い？「まだ存在してた」のではなく「こんなバカタレが政府機関の中には吐いて捨てるほどいる」のが実態。コマッタもんだ。
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■其の三十六／「世も末だ」を象徴？ ２０００円札？？？ で珍現象？
スケールのない「小渕政権」らしく、世紀末に２０００円札をつくり、これを恒久発行することを唐突に決めた。
これに対し巷では早くも、「自分の足跡を形で残したい欲は可愛らしいが、２０００円札とはセコイ」「経済政策として最も愚策を施した世紀末を、未来永劫語り伝える馬鹿な記念紙幣にしかならない」「５万円や１０万円札なら迫力もあるが、いかにもみみっちさを象徴している」など、ママゴトじみた２０００円札発行に呆れ、「世も末だ」のため息が蔓延している？
しかしもう一方では、先行きの展望より目先の欲か、１０月６日の東京株式市場では、自販機や現金自動預入払出機（ＡＴＭ）、紙幣印刷機などのメーカーに対する買い注文が集中した。いずれも新札発行に伴なう新規受注での「特需」を当て込んだためで、最高値更新やストップ高になる銘柄も目立ち、さえない株式市場の中でこの「目先の欲」による「買い」は、ひときわ目立った。
東証１部では、ＡＴＭ関連で沖電気工業株に寄り付きから買い注文が集中し、今年最高値を更新して７００円になった。また、飲料用自販機の大手、富士電機冷機もストップ高をつけ、世紀末の珍現象がおこったが、買われた企業側は「まだ何も具体的に決まっていないのに」と、この現象にポカ〜ン。
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■其の三十五／星座別交通事故ランキングで「魚座の人、要注意」？
「魚座の人は交通事故に遭遇しやすいので要注意」。縁起でもないが、こんな結果が、兵庫県警本部から出された。
これは、交通死亡事故を起こしたドライバーなど約８００人の生年月日を星座別に分類して事故が発生しやすい季節や時間帯、事故形態などをまとめ、「星座別の交通事故ランキング」としてデータ化したもので、同県警ホームページの「バラエティーコーナー」で公開している。星座別ランキングは、交通事故が多発する時間帯や事故形態などに興味を持ってもらい、交通安全に役立てるのが狙い、だとか。
事故の原因となったドライバーや歩行者らの誕生日を分類して星座ごとのデータにまとめた結果、最も事故が多いのは「魚座」で、事故総数の１０・６％を占めているらしい。次いで「乙女座」や「水瓶座」など。
「正面衝突」が多のが「おひつじ座」と「てんびん座」で、「横断中の事故」は、「ふたご座」と「射手座」だとか。最も少ないのは「かに座」で、秋の時期は「射手座」や「魚座」の人が事故に遭遇しやすいらしい？？？
気になる人は、星座と交通事故を関連づけた兵庫県警ホームページの「新着情報」でチェック。
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■其の三十四／試験的にクローン牛の「表示販売」を実施。
農水省は９月６日、新潟県産の受精卵クローン牛（黒毛和種とホルスタイン種の交雑種）一頭の肉（約３５２キロ）を９月９日からクローン牛肉と表示して試験的に販売することを決めたと、発表した。販売するのは新潟県と東京都、神奈川県の計５店の精肉小売店と飲食店１店で、同省に協力する形で、クローン牛肉と表示して販売する。
クローン牛に関しては４月、表示のないまま市場に出回っていたことが表面化して問題になり、消費者から疑問の声が上がっていた。これに対して農水省は、あくまでも「表示の必要はない」と主張していたが、その姿勢が消費者の反発をまねいていたため、試験的に一般牛と区分流通させて販売する方針を打ち出していた。
同省は、あくまでも「表示の必要はない」という路線だが、その路線を進むにしても、とりあえずは、販売店で受精卵クローン牛が生まれる仕組みや安全性などを説明したパンフレットを配布し、購入者にアンケートを実施し、「消費者の反応を見て表示に関する議論の参考にした」とのアリバイづくりが必要と判断した模様だ。ちなみにクローン牛肉を販売する精肉小売店は、山平屋（東京都墨田区八広）、旭屋肉店（東京都大田区西蒲田）、山本精肉店本店（神奈川県横須賀市三春町）、よね一（新潟市白山浦）、山長食品工業（新潟市古町通六番町）。焼き肉店は、ぴゅあ新橋店（東京都港区新橋）。パック売りに換算すると１５００食前後になる、とか。
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