軽口コラム |
キツネとタヌキ
米下院は、クリントン大統領に対する弾劾訴追決議案を賛成多数で可決した。一時は、これを回避するために砂漠のキツネ作戦で、矛先を別項に向けようとしたが、クリントンの性格=女狐的な「化け芸」も通用せず、130年ぶり史上2人目の大統領の弾劾という、極めて不名誉な汚点をアメリカの政治家として末代に残すことなった。
それを知ったイラクのタヌキ、サダム・フセインは、「狐と狸、どっちもどっちだが、今後の化かしあいも楽しみだ」と、イスラムのラマダン入り(断食月)の日に、タヌキ汁を呑みながらニンマリしていた、とか。
一方、北アイルランド和平での功績で世界的にも評価されたイギリスのブレア首相は、今回のイラク攻撃の一件でかなり評価を落としてしまうことになり、「クリントン狐の裏の目的は、ここにもあったのか、なかなかやるなあ」と、苦笑しているらしい。(1998/12/20)
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●お米の減反が意外なところに貢献?●
■農水省とJAが一体になって進める米の生産調整には、批判が強まるばかりだが、この「減反」が意外な面で注目すべき現象を起こしている。それは、農薬の出荷額。不景気風の追い風と減反の向かい風で1カ月に200億円以上の減少になり、特に「水稲」いわゆる「お米」分へ使用される農薬の出荷額は100億円も減少したという。その中でも「環境汚染や健康障害の源」として「極悪役」の烙印を押されている「除草剤」は、1カ月で98億円の落ち込みだ。この現象に頭を痛めている農薬工業会では「今後、これまでにない落ち込みに突入するのは間違いないが、環境汚染や健康障害の進行度合が少々遅くなってヨカッタ、と思うようようにしよう」と減反の意外な効果を前に、自らを慰めることしきり、とか。また、われわれを含む減反批判者も「認識を改める必要がある」と思ってる? とか。(1998/10/15)
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●防衛庁の隠し芸●
■防衛装備品納入をめぐる巨額背任事件は、国民の財産と安全を守るのを基本的な仕事にしている筈の防衛庁の、腐敗しきった「平和ボケの中での組織ぐるみ犯罪」であることが裏付けられた。またそれと共に、証拠隠滅作戦も稚拙な発想と手段で失敗し、自らの行為そのものを隠し通すこともできない防衛能力のなさまで暴露するというオソマツさも内外に披露した。それを知った北朝鮮の軍幹部たちは「人工衛星発射実験の失敗が察知できなかったばかりか、地検のガサ入れも察知できなかった日本の自衛隊は、能力・性格・職務においてまったく脅威には値しない存在であることが再確認できたが、隠し芸も下手っぴだったというのは新発見だ」とブーイングしているとか。(1998/9/15)
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●失笑をかう●
■堺屋太一経企庁長官が月例経済報告で、表現を「景気は停滞」から「低迷状態」に変え「引き続き厳しい」も「はなはだ厳しい」と変更した総括判断を出してご満悦なのを受けて、当の経企庁は「あのように表現したものの、景気判断の下方修正はそれほど大きくはないので、作家さんの言葉に惑わされないように」と、言い訳にまわっているとか。
それを見た世界経済は、「売文稼業時代のように言葉あそびをするほどノンキな状況じゃないでしょ」「オッサン表現はどうでもいいから前向きに今後の展望を持ってください」と、アキレ顔をして円を愛想尽かし売りしているらしい。(1998/8/11)
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●コケにされた候補者たち●
■「オブチは、冷めたピザのように生気に欠ける」「ミヤザワのことが記憶に残っているのは、ブッシュ前大統領が訪日した時に彼の足のうえにゲロを吐いてしまったことくらい」「カジヤマに至っては、駆け引きにたけた古いスタイルのポンコツ政治家」と、ニューヨーク・タイムズ紙は、龍ちゃんの後継者とおぼしき人たちを酷評している。また今後については、「ハシモトが輝きを失ったように見えるとしたら、その代わりはさらにひどいかもしれない」「名前のあがっている候補者全員がそうだが、オブチが首相に就任するという見通し自体、日本の政治システムに対する興味深い疑問をかきたてる」と、切り口が冴えない日本の大手マスコミに代わって、日本の「政党政治」に対する批判とあきらめを込めてズバリとコキおろしてくれている。(1998/7/14)
●橋げたの礎石●
■日本の「ブリッジバンク」計画を知った世界経済は、表面では「期待する」と言っているものの、内心では「補正予算後の財政赤字は国債残高だけでも304兆円もあるのに大丈夫ですか」「一体、どこに橋げたを掛けるのですか」と、底無し沼にクイを打ち込み続けるような行為を、心配しているとか。しかし、沼に住む自民党は「大丈夫、ブリッジバンクに関して親元のアメリカが評価してくれたもの」とニッコリ。「だって、オルブライト国務長官も言ってたよ、日米関係はアジアにおける礎石(コーナー・ストーン)で、この点は中国でも明らかにしてきた、ってね」「最後は、底無し沼じゃなく、このコーナー・ストーンにクイを打って橋げたかけるもん」と、うかれているらしい。(1998/7/4)
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●「竹みつ」と「空砲」●
■円安進行の件で大蔵大臣が「行き過ぎには断固とした対処をすることもあるし、その用意もある」と言ったのを聞いた世界経済は、「じゃあ、そろそろやってどうなるか試してみれば」と言うと同時に「日本は古くから、タケミツの刀とタマのない鉄砲を構えてハッタリをかます文化でしょ、もう打つタマがないのに、大丈夫ですかぁ〜」と、言って冷笑しているとか。ましてや大蔵大臣の「円を国際的通貨にする」との発言に対しては「子ども銀行の紙で買い物したいのでちゅかぁボクー、いい子だからあっちで遊んでてね」と、大爆笑している。そして結局は「一人では何もできないし、本当の力もないのだから」と、日本型口先介入とは少々スケールの違う欧米型介入を決めて、タケミツと空砲で虚勢をはる子をおんぶにダッコし、「ボクー、いい子だからちょとはまともになってよね」と、諭しているらしい。(1998/6/17)
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●政党の偽装離婚と偽装結婚●
■社民党が与党離脱をした件に関して、参院選後に自民党から与党復帰を要請された場合は「また連立を組むつもりで、これは偽装離婚のようなものだ」と、民主党が言えば、社民党は「選挙対策で合流した新党集団の民主党だって、内部が歪めばまた別れるんでしょ。それだって偽装結婚じゃない」と言っているとか。そして、結婚をしてマジに離婚に至って残された新進党の面々は、未だ傷が癒えずに「同棲さえできない奴は、お山の大将ごっこで我慢するか」と自由党の中でイジイジしつつも「やがて自民からラブコールの声が届くに違いない」と、想いを新たにしているとか。このどっちもどっちの動向に「ニンマリ」しているのは、不倫騒動の自民党?それともひとつ覚えの「わが党わー」を連呼する共産党?(1998/5/31)
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