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■愛媛県、伊方原発のプルサーマル計画実施に向けて公開討論会開催要請へ。
愛媛県は2005年3月10日の県議会の委員会質疑で、県および伊方町が了承した四国電力伊方原発3号機のプルサーマル計画(プルトニウムとウランの混合酸化物MOX燃料を軽水炉で利用する計画)について、国の安全審査が終了する今年末までに、プルサーマルに反対するグループも出席する形で公開討論会を開くよう、国や四国電力に求める考えを明らかにした。
四国電力は2010年ごろにはプルサーマルを始めたいとして2004年11月1日、国に安全審査を申請している。安全審査を経て承認された後、県と町は受け入れの最終的な判断をする。原発および核燃サイクル政策は、信頼感の喪失により完全に崩壊しつつあるのが現実で、特に先行きが不透明なプルサーマル計画に関しては、原発立地県が完全に封印する方向で大きく舵をきることが望まれている。
プルサーマル計画とは:事故で見通しが立たなくなった高速増殖炉に代わる国の核燃料サイクル政策の一環として存在するもので、当初、電力業界は2010年までに16〜18基の原発で導入を計画した。
プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を一般の原発で燃やすというものだが、プルサーマルの一番の問題点は、原子炉内の核反応を調節する制御棒の利きが低下し、制御が不安定になるということにある。原子炉安全専門審査会でも、制御棒の利きの低下を認識している。
しかし、「制御が不安定になることはない」とするのが推進を前提にした審査会の見解だ。
また、さまざまな事故を想定した場合、周辺住民の被ばくの危険も指摘されているが、これに関しても「被ばくの危険は小さい」と審査会では結論付けている。原発の燃料はウラン燃料を使用するが、プルサーマルでは、ウラン燃料にプルトニウムとウランの混合酸化物のMOX燃料を混ぜて使用する。ウラン燃料に比べてプルトニウムが多いMOX燃料は、原子炉内で核反応が進みやすく、制御に大きな問題が残る。そのため、世界ではプルサーマルを見合わせているのが実情だ。
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原発立地県のプルサーマル計画に関わる動向