腐敗したニュースゴミ&さえないニュースゴミ
●99'その三/だらしない企業、健在なり●


●企業のリベート工作、未だ衰えず。
■東京国税局は三菱商事と三菱重工の税務調査で計33億円の申告漏れを指摘し、重加算税を含め約10億円を追徴課税(更正処分)した。
 中国や東南アジアの事業をめぐって現地関係者や代理店などに支払った総額約18億円が、非課税の「手数料」として経理処理されていたが、これを「手数料」ではなく課税対象となる「交際費」に当たると認定した。よく言えば「リベート」だが、通常は「袖の下」つまり、東京国税局が表現するところの「事業で有利な取り計らいを受けるためのもの」だった。

 だらしない日本企業のリベート工作は、東南アジアなどの事業では日常化しており、最近ではインドネシアのODA(政府開発援助)事業などで、ゼネコンが現地の税務当局などにリベートを支払って問題になった。
 三菱商事と三菱重工は1995年、中国・広東省の電力局などが日本の政府系銀行や国際協力銀行などの融資で進めていた石炭火力発電所の建設工事で、発電機などの設備を約700億円で共同受注した。その際、現地の有力者に2社合わせて5億円余のリベートを支払い、さらに、両社がそれぞれ東南アジアで行なった複数の事業に絡んで、総額約13億円のリベートを渡していた。

 東京国税局につつかれたのは「氷山の一角」だが、「これ以上つつかれるとまだまだヤバイものが出てくる」と、素直に追徴に応じた模様だ。

●エセ右翼や総会屋などの企業たかり健在なり。
■警察庁の外郭団体「全国暴力追放運動推進センター」のアンケートで、最近1年間で全国の大手59社が暴力団や総会屋などからの金品要求や契約要求に応じたことがあると回答していることが5月18日、分かった。なかには10億円以上を払った社もあった。

 アンケートは1月から2月にかけて金融機関、保険会社、一般上場企業などを中心に国内大手3191社に郵送。右翼、暴力団、総会屋などからの金品要求の有無や、要求に応じた理由など53項目を質問、回答は匿名とした。
 2326社が回答を寄せ、1031社が暴力団や総会屋などから要求を受けた経験があると答えた。うち67社が要求の一部、または全てを受け入れたとしている。相手の内訳(複数回答)は「エセ右翼」が58%で最も多く、「社会運動標ぼうゴロ」(45%)、「総会屋」(24%)、「暴力団」(13%)などが続いた。
 要求を受け入れた理由は「以前から応じており、断るのが困難」が20社、「威圧感を感じたから」が16社、「金額が少額だった」が15社。296社が警察に相談しておらず、うち77社が「犯罪の被害ではないと思った」と答えていた。
 また、最近1年間では、706社が金品などの要求を受け、うち59社が要求に応じていた。金額は100万円未満が53社と最も多かった。1億円以上も2社あり、うち1社は10億円以上と答えた。最近1年間に暴力団などから機関誌や情報誌の送付を受けたことがあるとした企業は1373社。送付に伴ない550社が金品の要求を受けたと答え、10社が受け入れていた。

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98年の未処分腐敗ゴミ其の一/根腐れ官僚編

98年の未処分腐敗ゴミ其の二/怠慢行政編

98年の未処分腐敗ゴミ其の三/ビジネスチャンス編

98年の未処分腐敗ゴミ其の四/歪んだ施策編


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