腐敗したニュースゴミ&さえないニュースゴミ
●其の四/農水省の仕事、それは「農業を喰いもにすることさ」●
●補助金が欲しけりゃ、オレんとこに言ってこい! 飲食代に遊興費をツケまわしさせれば、いわゆる「便宜を図る」っていうのをドンドンやったるぜ!
農業構造改善事業をめぐる職員の過剰接待疑惑で、香川県の四国大川農協が東京都渋谷区にある「ふるさと情報センター」が管理運営する県産品ショップ「ふるさとプラザ東京」に「讃岐うどん」を出品するのに便宜を図り、その見返りに農協の組合長から少なくとも現金約50万円を受け取ったほか、銀座のクラブなどでの飲食代を農協側につけ回し、農協側は傘下の協同組合名義で飲食店に数年間で約200回、総額約1000万円を振り込んでいた、とされる事件で、東京地検は、元農水省構造改善局域振興課課長補佐を「収賄罪」で起訴したが、警視庁捜査2課と香川県警および北海道警の合同捜査本部は、一連の汚職事件で、新たに元農産園芸局総務課調査官で現在は北海道農政部次長として出向中の事務系中堅キャリア(44歳)を収賄の容疑で逮捕すると共に、香川県の四国大川農協組合長と同農協参事補を贈賄の容疑で逮捕した。農水省の中堅キャリアは、複数の農業構造改善事業にからんむ補助金の交付先の決定で四国大川農協に対して便宜を図り、その見返りに東京都内の高級クラブや現在の勤務地である札幌などでの個人的な飲食費を、97年7月から99年10月ごろまでの間に20数回にわたって計190万円をつけ回すほか、同農協から現金を受け取っていた。
97年4月から北海道農政部次長として出向中の彼は、95年9月から北海道に出向する97年3月まで農産園芸局の総務課調査官を務めたが、入省間もない頃に四国大川農協がある香川県内の自治体・長尾町にも2年間勤務し、同農協幹部とはその頃に接点ができた。以降、本省の構造改善局や畜産局、農産園芸局など複数の部署を経ながら、キャリア組として何かと補助事業にからんで同農協に対して便宜を図っていた。
業者からの過剰接待疑惑で大量の処分者を出した農水省の不祥事は、構造改善局の元課長補佐が収賄容疑で逮捕、起訴されるという汚職事件に至り、新たに現職の出世街道を歩むキャリア官僚逮捕へと発展した。
農水省では高木勇樹事務次官が会見を行ない、「誠に残念に思っております」と陳謝したが、農業構造改善事業をめぐる業者との癒着のうわさが絶えなかったため、同省では 昨年、調査委員会を設置して内部調査を実施したが、ノンキャリアに不祥事の責任を押し付け、キャリア組に責任が及ぶのを避けてきた思惑も、これでバレバレになった。
その不十分さについては、「調査委員会そのものが構造改善事業ないしは山村振興事業、またそれにたずさわった者を対象にした。彼については調査の対象になっていなかった」と釈明した。一方、贈賄の容疑で逮捕された四国大川農協の組合長ら2人は、警視庁捜査2課の調べに対して、「ライスセンター(米穀の乾燥調製施設)建設をめぐる補助金の交付などで大変に世話になったため」と、賄賂を贈ったことを認めた。
同農協は、ライスセンターの建設を96年ごろ計画、農産園芸局の補助金1億4800万円を受け、98年6月に総額約3億6000万円をかけて完成させた。北海道の堀達也知事はこの事件を受けて「当面は農水省から次長を迎えることは白紙に戻したい」と述べ、農水省出向者の農政部次長への受け入れを当面中止する考えを明らかにした。
現在、道庁の農政部次長は3人体制で、1人は1973年以来9代連続で同省キャリアが就任しており、事実上の出向ポストの定位置となっていた。
また、「道の中枢職員がこのような事態になり極めて遺憾だ」と述べると共に、札幌市内での飲食のつけ回しの実態や道職員の同席などについて、調査を急ぐ考えを示した。また、小渕首相は農水省キャリア官僚の収賄および逮捕について、「一連の不祥事は戦後50年間の吹き出物みたいになっている。この機会に捜査当局は病巣を徹底的にえぐってほしい。究極は政治の責任と思うが、政治家自らただすと同時に、公務員はその精神を各々自覚してもらいたい」と述べた。
しかし、「吹き出物」なら治癒も簡単だが、現実には「末期ガン」のようにありとあらゆる所に病巣が転移していることから、徹底的にえぐればえぐるほど、官僚機構や政治家の治癒不可能な病が発見されそうだ。
●99年の未処分腐敗ゴミ●
其の五/根腐れ警察のボロボロ事件簿、神奈川県警テンコ盛りで独占
●98年の未処分腐敗ゴミ●